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クリップオンストロボで撮影機材を軽量化する

クリップオンストロボで撮影機材を軽量化する

クリップオンストロボで撮影機材を軽量化する

カメラマンたるものとにかく重い機材だけを持っていけばいいわけではありません。
毎日ジェネやモノブロックといった機材を背負って電車移動なんかしようものなら一発で身体が壊れます。

必要なときには車やタクシーを使いますが、基本的に電車移動派の筆者は、クオリティに遜色が無いレベルで(ここ重要です!)いかにカメラ機材を軽くできるかと日々考えています。

ということで、今回はモノブロックのクリップオン化による機材軽量化を考えてみます(クリップオンストロボは「クリップオンフラッシュ」「スピードライト」とも呼びます)。

重い日の影機材

以下はある日のインタビュー取材時の機材です。

  • Nikon D4
  • Nikon D4
  • AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED
  • AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G ED
  • AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
  • AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II
  • Hasselblad H5D-40
  • Profoto B1 500Air
  • Profoto D1 500Air
  • Nissin MG8000
  • Nissin MG8000
  • モノブロックスタンド
  • アンブレラXL
  • オクタゴンL
  • MacBook Pro (Retina 15-inch、Early 2013)

カメラ機材に詳しい方だとすぐにわかると思いますが、相当重いです。
他の荷物などと合わせると、20〜30kgはすると思います。

このままではまずい…

ということで、撮影に必要なカメラボディ、予備機の増減はなしですが(Hasselblad H5D-40に関しては頻繁には持ち歩きませんが…)、まず見なおすべきはモノブロックまわり。Profoto B1が3kg、Profoto D1が2.43kg、それに一本1kg程度のManfrotto製スタンドが2本にアンブレラやオクタゴンなどのアクセサリーです。

クリップオンストロボをフル活用する

クリップオンのモデルについては光量がある各メーカーのフラグシップモデルであれば問題ありません。

私はニッシンストロボのマシンガンストロボ「MG8000」を利用しています(現在ニコンモデルは生産停止)。同製品は非常に頑丈な発光管を持っているため、どれだけ強く焚いても発光管が壊れることは(今のところ)ありません。メーカーさんも、「今まで発光管が壊れた事例がない」と公言しているほどです。ですので、安心して連発・発光できます。

クリップオンストロボをスタンドにつけるためには「アンブレラホルダ」という製品を使います(アンブレラホルダに関してはAmazonで「アンブレラホルダ」と検索していただければと思います)。

出典: Amazon.co.jp

実は今まで私は画像のようなタイプの一灯用アンブレラホルダを使っていたのですが、いざというときに光量不足…というよりもチャージスピードの関係で1/4以上の光量へは上げにくい事情がありました(積層バッテリーをつければ勿論チャージスピードは上がりますがそれでは今回の「機材軽量化」の趣旨とずれてしまいます)

ということで今回導入したのは二灯用のアンブレラホルダ。筆者自身は二灯ともマニュアル発光にし、1/16出力をベースに現場では炊いています。必要に応じて1/8にしたり1/32にしたり、いろいろと微調整をしていきます。

気をつける点:「ISO100」「絞り込み」は保証されない

クリップオンで代用できるとはいえ、室内でISO100での撮影や、絞り込んでの撮影が必ずしもできるとは限りません。クリップオンストロボをライティング機材として利用できるようになったのは、カメラボディ側が高感度対応してきたからに他なりません。ですので、高感度ノイズが気にならない程度(筆者の場合Nikon D4なので、ISO400以下、通常ISO100〜250で撮影しています)。また、絞り込みたい状況でしたら、前もってモノブロックを用意しています。
しかしインタビューのような「じっくり時間をかける」ではなく「テキパキと撮影する」ことが求められる現場では、コンセントから電源を取る必要が無いクリップオンストロボはむしろ非常に撮影と相性が良いです。

気をつける点: RAW現像で一手間、蛍光灯などの色かぶりを抜く

モノブロックとは違い、地明かりをほぼ切るということは難しこともありますので、光量によっては蛍光灯かぶりをしてしまうことがあります。撮影後のRAW現像時にグリーンかぶりなどを抜いていきます。

「硬い光」を求めるならクリップオンストロボの光質は向いていない

モノブロックやジェネと違い、発光部分も小さいクリップオンストロボが持つそもそもの光の質は決して綺麗ではありません。
あくまでもディヒューズ前提、「柔らかい光」にして利用すること前提の撮影の場合のみ筆者は使っています。

特に前述しましたマシンガンストロボ「MG8000」は特殊な発光管を使っているためか、その他メーカーのストロボと比べても光が硬いです。

そのため、純正のディヒューザーを装着し、トランスルーセントアンブレラや天井バウンスでの「柔らかい光」「光を回した撮影」で使うことが多いです。
ハードライティングをしたい場合は筆者はモノブロックを持って行っています。

クリップオンライティングをする現場/しない現場

あくまでも一例ですが…

する場合

  • インタビュー(移動が多かったり、セッティングにかける時間が短いことが多いので乾電池駆動のクリップオンストロボは非常に使いやすい)
  • 撮影場所が頻繁に変わる現場(移動が多い現場、テキパキとした撮影を求められる)

しない場合

  • スタジオ撮影
  • ホリゾント撮影
  • 広告撮影
  • メニュー撮影
  • ハードライティングを必要とする撮影

光量・安定した光の供給が必要な現場ではクリップオンライティングは向いていません。

連発して炊いてしまうと光量にむらが出たり、発光管が壊れたり(爆発音がすることもあります)、撮影中に発光がとまることもあります。

Nikon D5の発売とともに機材を一新する予定ですので、そうなると次はその辺りの軽量化を考えていきたいです。

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この記事を書いた人

1987年広島生まれ。

プロカメラマンマッチングサービス「TOTTA」や写真撮影・動画撮影サービス「deltaphoto」を手掛けるカメラマン。キヤノンユーザ。ビジネス撮影で日本全国出張撮影しています。

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