スマートフォンの写真機能をはじめ、一眼レフカメラやミラーレスカメラの普及もあり、手軽に写真を撮影できるようになりました。
ここぞという時にはプロのカメラマンに撮影を依頼して、思い出や会社の資産として残ることも手軽になり、カメラマンの出張撮影を依頼した方も多いのではないでしょうか。
プロカメラマンに撮影依頼をする際に気になる撮影料金。撮影するジャンルや内容などによって料金は決まってきますが、プロカメラマンの撮影料金(ギャランティ)の相場と撮影依頼時に気をつけるべき点を現役カメラマンの立場から紹介します。
プロカメラマンの撮影料金の決まり方
プロカメラマンの撮影料金はカメラマンや写真事務所にもよりますが、元に以下のような要素で決まります。
- カメラマンの拘束時間(撮影時間)をベースに計算するケース
- カット数をベースに計算するケース
- 撮影ジャンルによって料金が決まるケース(主にウェディング・ファミリーフォト)
カメラマンの拘束時間
カメラマンの料金設定は一時間の料金×拘束時間(撮影時間)というケースが最近では一般的です。
ホームページや会社案内用の写真撮影やイベント(結婚式除く)の記録写真撮影といった拘束時間ベースで見積もられるケースが多い撮影ジャンルの場合、半日ほどであれば5万円程度、1日かかる撮影や遠方地の撮影の場合7〜15万円程度が目安となります。
カット数
カタログ用の商品撮影の場合はカット数(撮影枚数)あたりの金額で計算されるケースが多いです。
次々と撮影する場合の物撮りの場合は数百円〜1000円程度、丁寧なレタッチも含んだ広告レベルの撮影は加工費込みで数万から数十万円になるケースもあり、撮影する対象物や難易度などにより料金の幅は大きくなっています。
撮影内容
プロカメラマンとはいえ得意とする撮影ジャンルは人それぞれです。主にビジネス・法人用の撮影であれば、5万円程度からの撮影料金となるケースが多いですが、結婚式の挙式の撮影を個人が依頼する場合、撮影料金は10〜20万円、七五三などファミリーフォトの出張撮影は1〜2万からが相場になります。
(ファミリーフォトの撮影は概ね一時間程度で撮影をすることが多いです)
追加料金が発生するケース
撮影費の他、カメラマンの撮影料金の内訳には以下の項目が追加されるケースがあります。
- デジタル現像費(画像処理)
- 機材レンタル代
- アシスタント代
- 遠方出張料
デジタル現像費(画像処理)
デジタルカメラでも現像と呼ばれる作業はあり、撮影したもととなる写真データ(RAWデータ)を一枚ずつパソコンで色合い・明るさの調整をして、一般的な画像形式(主にJPG)に変換をして、納品となります。この作業をRAW現像と呼びます。
主にRAW現像は撮影料金に含まれていることが多いです。
機材レンタル代
特殊な気が必要な場合に必要となる場合もありますが、一般的なホームページやイベントスナップ等の撮影の場合、基本的にプロのカメラマンであれば必要機材は揃えていることが多いので機材レンタル代金が追加されることは少ないです。
アシスタント代
移動が多かったり機材の再セッティングやレフ板持ちが必要になる場合には、アシスタントが必要になるケースもあります。アシスタント代金は一日1〜2万円が相場です。
出張料
遠方地への出張の場合にはカメラマンの拘束時間が増えたり、ホテルの宿泊が必要になる場合もあります。そのため、追加料金が発生する場合もあります。
撮影依頼で失敗しないコツ
カメラマン探しで気をつけるポイントを2つ紹介します。
安すぎるカメラマンには要注意
カメラマンはプロだけではなく、アマチュアや副業のカメラマンもいます。そのため一部のカメラマンでは非常に安価な料金で撮影を行う場合もあります。
しかし、写真撮影にはディレクションやライティングの技術だけではなく、撮影した後も現像作業など手間のかかる作業です。
そのため、かなり安い料金の場合には注意をしたほうが良いでしょう。また、依頼をする前には過去写真を確認をして、自分の好みに合うか、会社が必要としているイメージと合っているかを確認するとミスマッチを避けやすくなります。
大切な撮影は「プロ」に依頼する
現在SNS等インターネットでカメラマンを探した場合、プロカメラマンとアマチュアカメラマンが混在しています。大切な写真はプロに依頼することが大切です。
主に会社のホームページ写真等、法人向けの撮影だとプロに依頼することが大切です。
プロ限定のマッチングサービスを使用したり、SNSで依頼する際にはプロフィールに「プロ」と表記があるかどうかの確認も大切です。
プロとアマチュアの違い
法人撮影の場合、プロカメラマンは撮影時にかんたんなディレクションをしたり、照明を使って光を作りながら撮影を進めていくケースがほとんどです。
また、パソコンとカメラを接続し(テザー撮影)、撮影した写真を随時大きなディスプレイで確認しながらすすめるといったことにも対応しています。
もちろんアマチュアや副業のカメラマンでも対応できる方もいますが、日常的に業務として撮影を行っているプロカメラマンとは場数が違いますので、その点はご留意いただくとよろしいと思います。
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この記事を書いた人
1987年広島生まれ。
プロカメラマンマッチングサービス「TOTTA」や写真撮影・動画撮影サービス「deltaphoto」を手掛けるカメラマン。キヤノンユーザ。ビジネス撮影で日本全国出張撮影しています。