2003年にWebデザイナーとして入社。デザイナー・エンジニア・ディレクターとして、帝国ホテル、LIVINGDESIGNCENTEROZONE、湖池屋、スパリゾートハワイアンズなどを担当。 趣味は海のルアーフィッシング。
弊社は、ウェブサイト制作を中核とした会社です。deltaphotoさんには、大手製罐メーカーのサイト用写真をはじめ、求人用や経営者のポートレートなどを撮り下ろしていただいています。
ウェブサイトは、商品を探したり、投資を検討したり、就職・転職活動の資料探しなど、様々な人が様々な目的で訪れます。しかし、基本的にウェブサイトというメディアはは比較検討され、読み流しをされるものなので、まずは訪問者の興味をいかに引き、見てもらえるかが重要です。 そのために、まず僕たちは写真やキャッチコピーなどを工夫します。
中でも、写真にはその会社の持つ魅力をひと目で伝える力があり、ライバル企業と差別化するなら一番気にかけるべき部分です。
ウェブサイトや会社案内などに空や海、森といったライセンスフリーの汎用写真を漠然と使っている企業がよくありますが、これらの写真は必要以上にきれいで、個人的にはどこか嘘臭さを感じてしまいます。
もちろん弊社もお客様の予算によっては、ライセンスフリーの写真を購入して使うこともあります。お客様の予算もあるので、そこをバランス良くうまく作るのが僕たちの仕事でもあります。しかし、「購入した」写真を多用してしまうと、どこかで見たことがある写真なので「どこにでもある会社」とイメージも持たれがちだと思います。
昔は、お客様から頂く写真素材でウェブサイトを構成できることも多かったのですが、今ではいつも「撮りましょう」と提案するんです。 パソコンを始め、携帯電話端末も従来のフィーチャーフォンから高解像度なスマートフォンへと進化し、かつての小さいディスプレイに合せた低解像度の写真は、素材として使いにくくなってきています。
最近は見る人の目も肥えてきているし、ウェブサイトのリニューアルは写真を撮り直すいい機会です。
しかし、お客様によっては、写真にコストをかけることにご理解いただけない場合もあります。どこに予算をかけるかもバランスなんです。
deltaphotoさんに依頼した大手製罐メーカーのサイト用写真も、最初から撮り直しが決定していたわけではなく、設計・提案していく中で「どうせだったら全部撮り直してもらおう」という話になりました。 予算やスケジュールに余裕がある場合はロケハン(撮影地の下見)できますが、そうではない場合は、当日現場に行って、何をどう撮るのか決めるということも多いんです。「これをこう撮ってください」と指示をして撮れるカメラマンなら沢山いますが、その場で機転を利かせ、何をどう撮るべきかを考えられるカメラマンは意外に少ないんです。その場で初めて見るものも多いので、フットワーク軽く、その場で一番いい画を工夫して撮る力も必要です。
カメラの性能は進歩していますが、素人が企業さんの写真を撮ろうとしても、うまくいきません。段取り一つとっても、準備に時間もかかってしまうし、待たせている間に、撮影相手もどんどん緊張してしまう。
deltaphotoさんの場合は、相手がリラックスできる自然な空気を作ってくれます。やはりプロですよね。また、“変に”こだわりが強いカメラマンだと、撮影現場で十分に意思疎通ができない場合もあるので、僕たちのようなコーポーレートサイトの撮影でカメラマンに求めるものは“バランス感覚”なんですよね。
弊社は、お客様とひざを突き合わせて、一緒に相談しながら問題を解決するスタイルをとっています。
何かのデザイン賞を獲るような派手さはありませんが、地味でも愚直にお客様の声を聞こうとしています。菓子メーカーの湖池屋さんのように10年以上に渡り、取引をさせていただいている得意先も少なくありません。
とりあえず一緒にやってみて「よかった」「またやろう」と呼吸を合わせて、長いお付き合いをさせていただけるのが、弊社の強みだと思っています。
そういう意味では、deltaphotoさんと弊社も呼吸が合っていると思います。他社のカメラマンさんともお付き合いはありますが、deltaphotoさんが一番お願いしやすいし、対応もいい。
弊社もバランスを売りにしていますが、その感覚が合っています。 強いて注文をつけるなら、たくさん枚数を撮ってくれるので、写真を選ぶのが大変です(笑)。普通のカメラマンの数倍は撮っていると思いますよ。
でも撮影は、撮り直しがきかないものなので、素材となる写真はたくさんあった方が絶対にいいんです。ぜいたくな悩みでしたね。