天井バウンスとは、カメラのホットシューにつけたクリップオンストロボを天井に向け、ストロボ光を拡散させて撮影する手法。拡散光となるため、ストロボを直接被写体に当てる場合に比べ、ふんわりした仕上がりになる。被写体上部からの光となるため、被写体の下の部分に柔らかい影が出る。
天バンは、直接被写体にストロボ光を当てることなく、反射により拡散したソフトな光を当てて撮影する表現方法。バウンス撮影の場合、ストロボのダイレクト校に比べ光の損失が大きいため、大容量のストロボや高感度が使えるカメラが必要になります。また、天井バウンス撮影をする場合、天井の色と高さに注意する必要がある。例えば天井の色が木目であれば、木の色をかぶった光が被写体に当たるため、色被りした写真となってしまいます。また、黒色の天井の場合には、天井に向けてストロボを焚いたところで光が吸収されてしまい、バウンス撮影になりません。どうしてもバウンス撮影をしなければならないときは、レフ板をカメラの上で広げてもらい、レフ板にバウンスさせて撮影するなどという撮り方があります(レフ板がなければA4のコピー用紙などでも大丈夫です)。また、天井が高いと光が天井に届かない・天井から光が被写体に戻ってこないため、使えません。天井バウンスの仕組みは一度、天井に光を当て、天井から光を拡散するという非常に効率の悪い撮影方法となっているため、天井が高いとそもそも被写体に光が当たらないのです。たまに非常に大きなホールで天井バウンスをしたり、屋外の運動会でストロボを空に向けているカメラマンもいるのですが、ただ電池を消耗してしまうだけです。天井が高い場合には、天井バウンスではなく、各種ストロボ用のアクセサリを利用するか、割り切ってストロボを直打ちするか、明るいレンズで撮影すると良いでしょう。
ストロボ光をバウンスして撮影する方法として、必ずしも天井にストロボを焚く必要はありません。白いものであれば光はきれいに反射をしますので、その場にある白の壁にバウンスさせるテクニックもあります。